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障害者グループホームでのトラブルあるある|6つのトラブルとトラブル別の対策

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障害者グループホームでのトラブルあるある|6つのトラブルとトラブル別の対策

障害者グループホームとは、障害者総合支援法で定められた障害者福祉サービスのひとつです。そして、年齢や障害が異なる複数人の利用者が一緒に生活する場所になります。そのため、さまざまなトラブルが発生することがあるのです。   それらのトラブルも、利用者側と職員側で理由や原因が違います。トラブルに対処するための判断を間違うと、重大な事故や事件に発展する可能性もあります。   そこで、本記事では障害者グループホームでのトラブルを利用者と職員別で紹介します。対策法も挙げていますので、ぜひ参考にしてください。

利用者が引き起こす4つのあるあるトラブル

まず、障害者グループホームの利用者が引き起こしてしまうトラブルを紹介します。  

  • 外出による行方不明や脱走
  • 騒音
  • ほかの利用者や職員への暴力、暴言
  • 近隣からの苦情

  上記で紹介したトラブル以外にも認知症の人による金銭トラブルなどがあります。今回は、障害者グループホームでよく起こりやすく、早めの対処が必要なトラブルを4つ紹介しましょう。  

外出による行方不明や脱走

障害者グループホームは家で生活している状態と同じ環境なので、介護職員に事前に外出することを伝えていれば、外へ出るのは可能です。ただし、障害の度合いによっては1人での外出を制限することもあります。   しかし、どんなに注意をしていても外出先で動けなくなったり、道に迷うことがあります。そうなると家族に連絡をして、職員が捜索することになるのです。   深刻なのは脱走した利用者の捜索です。それがただの外出なのか脱走なのかは、職員が利用者の状況を判断して見極める責任があります。それが脱走の場合は、行方不明になる可能性が高いので、警察が介入する事態も起こりえます。  

騒音

障害者グループホームがアパートやマンションにある場合は、大きな足音などが原因で下の階の住人とトラブルになることがあります。また、利用者の中には大声や奇声を発してしまう人もいるのです。壁に吸音材や防音パネルがないと隣人に聞こえてしまい、問題になることもあるでしょう。   障害者グループホームが一戸建てだと、多少トラブルは抑えられます。ただ、夏場に窓を開けることが多いと、生活音より大声のが目立ってしまうので避けなければなりません。   また、夜中や深夜での独り言は、声が大きくなくても気になる雑音になります。近隣だけではなく同居者とのトラブルの原因にもなるので、職員は対策を練ることが必要になるでしょう。  

ほかの利用者や職員への暴力、暴言

障害者グループホームでは、感情を上手くコントロールすることが困難な利用者もいます。なかには、感情を表現できず、ほかの利用者や職員に対して暴力や暴言を吐く人がでてきます。   大きな声や奇声は、お互い我慢するしかありません。しかし、暴力や暴言は障害者であっても我慢するにも限界があります。そのような行為が続くようであれば、最終的に加害者が強制退去になる可能性が出てくるのです。   暴力や暴言は、いつ起こるか予測は不可能です。職員は、ケガや事故が起こる前に日頃からトラブルが起こった場合の対処法を想定することも必要になるでしょう。  

近隣からの苦情

利用者の大声や騒音も近隣からの苦情のひとつです。また、暴力や暴言が障害者グループホーム内で起こっているということは、近隣でも同じようなトラブルが起こる可能性があります。ものを壊してしまうのも、暴力行為の際に発生してしまうことが多いでしょう。   ほかには、利用者が近隣のゴミ収集所に出されているゴミを漁るという苦情もあります。このトラブルは、知的障害者や精神障害者に多く見られます   障害者グループホームの窓から、利用者が長時間外を眺めていることを不快に感じる近隣住民もいるかもしれません。このような場合は、説明会を開くなど施設側の配慮も必要になってくるでしょう。  

職員が引き起こす2つのあるあるトラブル

トラブルは、利用者だけが原因というわけではありません。あってはならないことですが、人手不足による業務負担や知識不足によって職員がトラブルを引き起こすケースもあります。たとえば、  

  • 虐待
  • 窃盗

  近年、職員が引き起こしたトラブルが事件に発展した事例もあります。施設側も、これらの事件を教訓に再発防止に努めなければいけません。そのために、トラブルの実態を把握することが必要です。  

虐待

虐待には「身体的虐待」「精神的虐待」「性的虐待」「介護放棄による虐待」があります。クローズアップされるのは、暴力や身体拘束による身体的虐待やわいせつ行為をはじめとする性的虐待です。   その中でも身体拘束は、本人やそのほかの利用者に危険が及ぶ可能性の高い場合や、身体拘束以外の方法がないときにやむを得ず認められている行為です。この行為が過度だったり、必要以上に身体拘束がおこなわれたりした場合は虐待とみなされます。   そして、あまり気付かないことが多い虐待として、脅しや侮辱などの言葉を浴びせる精神的虐待や食事をさせないなどの介護放棄による虐待です。   身体的虐待とは違い、心理的な虐待は証拠が残らないので発見が遅くなる可能性があります。職員を疑いたくないという気持ちはありますが、利用者の変化によっては職員の虐待も想定しなければいけません。

窃盗

障害者グループホームでは、鍵が付いていない居室があります。ほかの利用者が他人の居室に忍び込んで窃盗というケースもありますが、職員も例外ではありません。また、鍵付きだとしても職員が鍵を保管していると、鍵を閉めても職員はいつでも自由に出入りができます。   利用者が物品やお金を紛失したという連絡が続くようであれば、あらためて利用者の生活状況を整理する必要があるでしょう。職員が疑わしいときは後見人制度を使うなどして、第三者の介入も必要となります。   また、職員が利用者から銀行の暗証番号を聞き出して、ATMでお金を引き出すという事件も発生しています。お金の管理は出納帳をつけるなどして管理しなければいけない可能性も考えなくてはいけません。

利用者によるトラブルを防ぐための対策

利用者によるトラブルがまったくない障害者グループホームはありません。トラブルの大小はあるかもしれませんが、必ず対策をとる必要があるでしょう。最低限トラブルを防ぐための対策として3つ挙げられます。  

  • 密なコミュニケーション
  • 利用者の特性を理解
  • 家族への報告

  まずは上記の項目を一度確認してみてください。  

密なコミュニケーション

障害者によっては、自分の気持ちを上手く伝えることができないため暴言や行動で表現してしまうことがあります。また、あまり職員とコミュニケーションを取っていなければ利用者が怖がってしまい、行動が悪い方向にいくこともあります。   そういったことを防ぐためにも、密なコミュニケーションをとることが必要です。日ごろ利用者と関わっていたら、何か伝えたいという気配が感じられるようになります。挨拶ひとつでも、利用者のその日の気持ちがわかるはずです。   積極的に話しを聞いたり、こちらの話しをしたりすることによって信頼関係を築くことができます。まずは、利用者の様子を観察し、気持ちを理解するところから始めてみてください。  

利用者の特性を理解

利用者の個性も人それぞれなので、トラブルも個々によって違います。利用者全員に同じ対応をしても、トラブルの改善にはなりません。   たとえば、脱走が多い利用者は職員が行動を見張り、外出時には必ずひと声かけるなどの対策が必要です。また、騒音や暴言が多い場合は、防音パネルを張ったり、ほかの利用者との接触を控えたりする対策をとるのもよいでしょう。   そのためには前述で紹介した、密なコミュニケーションをとることによって利用者の特性を理解できます。また、利用者にとっては一度対策をしても繰り返す場合があります。そのときは、気長に注意することも必要かもしれません。  

家族への報告

トラブルがあった場合、家族への報告も対策のひとつです。あまりにもトラブルが続くようであれば、施設の利用停止も視野にいれなくてはいけません。それらの報告をきちんとおこなうには、日ごろからの記録が必要になってきます。   介護記録は介護保険法によって義務付けられていて、介護サービスの内容や利用者の健康状態を記録します。しかし、職員はさまざまな仕事の中で記録もつけなければいけないので、かなりの重荷になるでしょう。   シエノワなら介護記録をテンプレート化することによって、介護記録への負担が少なくなります。また電子化することによって、膨大な介護記録を保管できます。そうすれば家族への報告の際、詳しく伝えることができるでしょう。  

 

職員によるトラブルを防ぐための対策

職員が引き起こすトラブルは、すべて利用者が悪いというわけではありません。それを理解したうえで対策を講じることが解決への近道です。  

  • 利用者の様子と変化の情報共有
  • 風通しのよい職場環境の構築
  • 十分な人材確保と育成

  職員も一人の人間なので、ストレスや不安を抱えるのは当たり前です。それをすべて払拭することはできなくても、職場環境によっては職員のトラブルを最小限に抑えることができるでしょう。  

利用者の様子と変化の情報共有

利用者の様子を日ごろから観察していれば、トラブルがあった場合に素早く対応することができます。利用者によっては職員からの虐待があっても、口に出して伝えることが難しい人もいます。   そのような場合に、職員や家族、関係者に開示できる介護記録があれば変化に気付くことができるでしょう。口頭で情報を共有してもきちんと伝わらない場合があるので、文書化することが大切なのです。   シエノワは、電子化することによって膨大な記録を保管することができ、過去の記録も簡単に検索することができます。そうすれば、過去と現在の様子の変化を把握することができ、利用者にあった対策をすることができます。  

 

風通しのよい職場環境の構築

職員と利用者の密なコミュニケーションは必要ですが、職員間のコミュニケーションも重要です。なぜなら仕事上での不満やストレスは、職員による虐待などにつながる可能性もあるからです。   職員同士の人間関係を良好に保つ秘訣は、何でも話せる職場環境が必要になります。上司に何でも言うことができる信頼関係や、職員同士の助け合いは職場環境をよくするだけではなく、利用者の気持ちの安定にもつながるのです。   どうしても職場環境が改善されないと感じたときは、経営者が個々にヒアリングして職員の意見を聞くのもひとつの対策になるでしょう。  

十分な人材確保と育成

障害者グループホームでは、サービス責任管理者は利用者30人に対して1人、世話人は利用者6人に対して1人と細かく決められています。そして近年、人材不足が問題になっているのです。そのため、多くの事業者が新規参入していますが、人員確保のために経験や知識不足の職員を採用し、結果的にトラブルが起きる可能性もあります。   もし、職員の知識不足が判明したときは、利用者への接し方や介護の方法などの講習を定期的に開催するのもよいでしょう。そうすることによって、風通しのよい職場環境にもつながるといえます。  

トラブルが起きてしまった場合の対処法

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どんなに気を付けてもトラブルを回避できない場合があります。その際、トラブルを事前に予測して早急に対処することが必要です。  

  • 事実確認と原因調査
  • 職員への情報共有と家族などへの説明
  • 再発防止策の立案と実施

  これらの対処法は、利用者・職員どちらのトラブルにも対処できます。次からはより詳しく説明するので、参考にしてください。  

事実確認と原因調査

トラブルが起きたとき、まず初めにしなければいけないことは事実確認です。できれば一人でおこなうのではなく、複数人で対処するのが好ましいでしょう。事実を確認できた後は、原因調査をおこないます。この2点をしっかりとおこなうだけで、再発防止になるのです。   たとえば、利用者に身体的虐待の疑いがあった場合、まず状況を確認します。やむを得ず身体拘束をおこなう場合は「切迫している」「ほかに替わる方法はない」「一時的なもの」のどれかの要因を満たしたときにおこなえます。   それらを確認し、どうして身体拘束に至ったかの原因を追求すれば、今後の利用者の対処方法がわかります。さらに記録として残せばより明確になるでしょう。  

職員への情報共有と家族などへの説明

何か起きたとき、上司に報告するだけで解決したことにしてはいけません。全職員に共有することによって、再発防止へとつながります。些細な問題を疎か(おろそか)にしていると、大きなトラブルに発展する可能性があるからです。   また、家族や関係者への説明をおこなうのも大切です。近隣でのトラブルの場合は、障害者グループホーム内だけの問題にしてはいけません。近隣住民との話し合いを通じ、対策をおこなうことによって、お互い快適な環境を作ることができます。   誰にでも情報を共有したほうがいいというわけではありませんが、起こってしまったトラブルを隠すような体質になることだけは絶対に避けましょう  

再発防止策の立案と実施

トラブルが起きたときは、誰のせいか、誰が責任をとるのかが優先されることがあります。しかし、犯人捜しをする前に再発しないための防止策を話し合うことが必要です。どうしても防止策が出ないときは、市町村の相談窓口や地域の社会福祉協議会に相談することもできます。   再発防止策の話し合いも関わった職員だけではなく、障害者グループホームに携わった人たちの意見を聞くのも大切です。もし自分以外の職員や担当ではない利用者がトラブルを起こしてしまったとしても、他人任せにせず積極的に対応する姿勢が望ましいでしょう。  

シエノワは利用者情報を記録することで、よくあるトラブルを回避できる

障害者グループホームの職員は、利用者の身体的なお世話から精神面でのサポートまでおこないます。そのため業務が多忙になり、頻繁な情報共有が困難になる場合があります。しかし、業務のひとつである介護記録を電子化して、簡単に管理ができる便利なソフトウェア「シエノワ」があれば問題解決に役立ちます。   シエノワは利用者の記録も共有可能なので、よくあるトラブルを事前に認知し、トラブルが起こった際の対処が素早くできるでしょう。シエノワを利用するだけで、業務の効率が向上し、トラブルが起こりにくい環境を作ることができます  

 

まとめ

障害者グループホームでは、多忙な業務の中でトラブルが起こると、職員はほかの業務が後回しになります。そうなると利用者への介護サービスも疎か(おろそか)になる可能性もあるので、お互いに不満やストレスが生じてしまう場合があります。   そのような悪循環を回避するためにもシエノワを利用して、介護記録の情報共有をスムーズにおこなうのもひとつの手段でしょう。介護記録が充実しているとトラブルを事前に防止することが容易にできます。ぜひ、下記から資料を請求して検討してみてください。  

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