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介護業務を改善できる5つの方法を解説!効率化実現までのステップも紹介

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介護業務を改善できる5つの方法を解説!効率化実現までのステップも紹介

介護現場に勤務する職員は、多岐にわたる業務をこなしています。サービス利用者に対する身体介護や身の回りの世話などに加え、介護計画の立案や介護日誌の記帳など事務作業も多いです。  

介護業務に従事する人材の不足と、高齢化社会における介護サービスの需要増加を見据えて、施設における介護業務の改善や効率化を目指している経営者の方も多いのではないでしょうか。しかし、具体的にどのようなポイントで改善を進めるとよいのか分からない方もいるでしょう。  

今回は、介護業務の改善を図る代表的な5つの方法を紹介します。また、業務改善や効率化を実現するまでの一般的なステップについても解説します。今回の記事を参考にして、ぜひ介護施設における業務改善を目指してみてください。  

介護業務の改善・効率化が必要な理由

多くの介護施設において、介護業務の改善や業務効率化が活発化していることには、理由があります。介護現場の勤務環境や日本人の年齢構成などが影響して、介護業務を改善せざるを得ない状況になっている施設も多いのではないでしょうか。  

業務改善を目指す前に、まずは介護現場が抱える課題や問題点について理解しておきましょう。介護業務の改善や効率化が重要視されている理由について、主な要素を以下に2点紹介します。  

  • 介護人材の不足
  • 高齢化による介護需要の増加

 

介護人材の不足

現在、介護業界に従事する人材不足が問題視されています。介護業界は、利用者やその家族および医療関係者などさまざまな立場の人と関わる必要があります。人間関係に悩んだり重荷に感じたりするケースが多く、昔から離職率の高さが顕著です。  

さらに、近年の生産人口の減少が影響し、介護業界に従事する人手が一層不足する事態になりました。離職防止と人材確保のため、働きやすい環境の構築は多くの介護施設における喫緊の課題となっています。

介護業務の改善は、介護人材が不足する中で、働きやすい環境を作るための重要なポイントです。人材を確保するために欠かせない取り組みとして、業務効率化が注目されています。  

高齢化による介護需要の増加

介護人材の不足が顕著となる一方で、介護需要は増加傾向にあります。現在の日本は高齢化社会を迎えており、高齢者の割合の増加が顕著です。高齢者の人数が増えると、それに伴って介護需要も増加します。

限られた介護人材で多くの介護需要に応えるのは、以前と同様の業務体制では困難です。そのため、少ない人材でもサービスの質を落とさず、生産性を高める業務体制の構築が重要です。  

介護業務の生産性を高めるためには、業務改善が欠かせません。無駄を省き効率化を図ることで、限られた人材でも業務をこなせるようにする必要があります。  

介護業務の改善で重要なこと

介護業務の改善を効率よく進めるためには、押さえておきたいポイントがあります。やみくもに介護専用ソフトの導入を行っても、業務が改善されるとは限りません。効果的な業務改善のためには、自分の施設に適した対応をする必要があります  

介護業務の改善で重要なポイントとして、以下に2点紹介します。  

  • 「無駄な業務」など3Mの削減
  • 「整理」「整頓」など5S活動の実践

 

1.「無駄な業務」など3Mの削減

介護業務の改善には、3Mの削減を図ると効果的です。介護業務における3Mとは、以下の3点を指します。  

  • 無理な業務
  • 無駄な業務
  • ムラのある業務

  無理な業務とは、職員に能力以上の成果を求めることです。1人の職員に多数の利用者を介助させるなど、慢性的な人材不足に陥っている施設で多くみられます。

  無駄な業務とは、本来であれば省略しても問題のない業務のことです。介護記録を繰り返し転記したり、内容が重複しているチェックリストにそれぞれ記帳する必要があったりする状況を指します。

  ムラのある業務とは、職員や時期によって成果に違いが生まれている状況のことです。職員によって介護内容に差があったり、曜日や時間帯によって職員の人数に差があったりする状況が該当します。  

業務改善を目指す際は、以上のような3Mを洗い出し、改善しましょう。  

2.「整理」「整頓」など5S活動の実践

介護業務の改善を目指す際には、5S活動の実践が効果的です。5Sとは、以下の5項目を指します。  

  • 整理:必要なものと不要なものを分けて不要品は処分する
  • 整頓:必要なものをすぐに取り出せるようにしておく
  • 清掃:職場を常にきれいな状態に保つ
  • 清潔:整理・整頓・清掃の継続実施でよい環境を維持する
  • しつけ:上記4項目の作業を正しく行えるよう職員に指導・教育する

  業務に想定以上の時間がかかっていたり、職員に負担がかかっている状態が続いていたりしている場合は、上記5Sに問題がある可能性があります。介護業務の改善を目指す際は、最初に施設の5Sの状況を見直してみるとよいでしょう。  

介護業務を改善する提案事例5選

介護業務の改善を進めるうえで、具体的な方法を知っておくと自分の施設に当てはめて取り組みやすくなります。3Mと5Sを見直したうえで、状況に合った方法を実践しましょう

  介護業務を改善する際の具体的な事例を、以下に5例紹介します。  

  • マニュアルを作成して業務を標準化する
  • 記録・報告書の様式を見直す
  • ICTを活用して情報共有をスムーズにする
  • OJTの仕組みを構築する
  • 行動指針を職員一人一人に徹底する

1.マニュアルを作成して業務を標準化する

介護業務に関するマニュアルを作成して、業務内容の標準化を目指す方法があります。職員ごとに業務方法が異なると、ムラが生まれて業務負担の偏りやサービス品質の低下につながる恐れがあります。  

マニュアルを作成してすべての職員に順守させることにより、サービスの均一化や従業員の業務技術の底上げにつなげられるでしょう。  

また、マニュアルに即した業務は誰が取り扱っても同様の成果が得られることから、スキルや経験に依存しない業務分担が可能です。マニュアルによる介護業務の標準化は、施設内サービスのムラをなくし、業務改善の効果を得られる方法です。  

2.記録・報告書の様式を見直す

記録用紙や各種報告書の様式および内容の見直しも、介護業務の改善につながります。所定の記録用紙や報告書への記入に、多くの時間を費やしている介護職員が多い施設も多いのではないでしょうか。  

様式を見直す際は、以下のようなポイントを重点的に検討します。  

  • そもそも必要な記録・報告であるのか再検討
  • 不要な記入箇所はないか
  • 様式はわかりやすく記入しやすくなっているか
  • 記入ミスが起こりやすい箇所はどこか

  記述式の箇所を選択式に切り替えるだけで、時間の短縮が図れます。介護職員にとって多くの時間を費やしてしまう部分であるため、少しでも手間と時間を短縮できないか十分に検討するとよいでしょう。

3.ICTを活用して情報共有をスムーズにする

ICTを活用して情報共有の円滑化を図ることも、介護業務の改善につながります。ICTとは情報通信技術を指し、電子機器及びシステム全般などが該当します。  

介護業務の効率化を進めるうえで、ICTやシステムの導入は有効です。特に情報共有の分野において、システムは大きな効果を発揮します。従来の紙面および口頭でのやり取りを電子データに切り替えると、時間と手間を大幅に削減できるでしょう。  

導入するICTやシステムに迷っている方は、ぜひシエノワをチェックしてみてください。職員間だけでなく、利用者やその家族との情報共有に役立ちます。導入もスムーズに行えるため、これまでシステム関係の取り組みをしてこなかった施設でも利用できます。

4.OJTの仕組みを構築する

介護業務の中にOJTの仕組みを構築するのも、業務効率化にとって効果があります。OJTとは、オンザジョブトレーニングの略称で、日常業務をこなす中で業務上の訓練や教育を行う仕組みのことです。  

OJTは、効率のよい職場教育の方法として注目を集めています。業務時間とは別に教育の時間を設けるよりも、仕事をしながら職員を育てる方が、時間と人材の有効活用につながるでしょう。  

OJTの仕組みを導入する際は、指導する側の職員間で教育の内容や手順を共有化することが大切です。指導する人によって内容が違っていては、業務上のムラを生んでしまう可能性があります。OJTを実践する際は、指導者側にマニュアルを用意するなどの対応が必要です。  

5.行動指針を職員一人一人に徹底する

職場内での行動指針を全ての職員に浸透させることも、介護業務の改善につながります。介護現場においては、予想外の事態が起こりえます。マニュアルにない状況に遭遇した場合でも、職員が適切な行動をとれるようにするために、行動指針の定着が効果的です。  

行動指針は、短い言葉でわかりやすく構成するのが原則です。理念やポリシーの形式でスタッフミーティングの際に唱和するなどで、職場での定着を図るとよいでしょう。  

ただし、行動指針に頼りすぎると、職員の独断で業務に取り組んでしまい、結果的にトラブル発生につながってしまうリスクがあります。行動指針の浸透を図るとともに、OJTの積極的な実践などを通して職員の業務レベルの向上を図りましょう  

介護業務の改善までのステップ

介護業務の改善を行う際は、あらかじめ定めた段階を経て進めるとよいでしょう。各ステップごとで状況を確認し、進捗度合いを確認すると効果的です。  

介護業務の改善を目指すうえでの一般的なステップとして、以下の5段階を導入してみてはいかがでしょうか。  

  • 業務改善実行チームを立ち上げる
  • 会議やアンケートを通して課題を見える化する
  • 具体的なアイデア出しをする
  • 目標を明確にする
  • 効果を定期的に振り返る

業務改善実行チームを立ち上げる

介護業務の改善を実行するためには、業務改善実行チームを編成すると効果的です。業務効率化には、実際に職場内改善を推進するメンバーが必要です。職場の改善に積極的な職員を中心にチームを構成するとよいでしょう。  

また、部署・年齢・役職など、さまざまな属性からまんべんなくチームを編成する方が効果が高まります。意見や考え方が偏らず、不公平感も抑えられます。あまり大人数にならないよう、実効性の高いチームを編成しましょう。  

会議やアンケートを通して課題を見える化する

会議やアンケートなどを通じて、施設における業務上の課題を見える化を実施します。介護業務の改善を実施する前に、まずは介護現場に従事する職員が抱える不満や問題を吸い上げる必要があります。  

ミーティングで職員にヒアリングをする方法が一般的ですが、率直な意見が出てこないケースも多いです。会議で有効な意見が得られない場合は、匿名のアンケートを実施するとよいでしょう。施設が抱える課題を明らかにするため、可能な限り現場の声を引き出す工夫が必要です。  

具体的なアイデア出しをする

施設が抱える課題を見える化した後は、その課題を解決するための具体的なアイデア出しをします。介護業務改善におけるアイデア出しをする際は、施設の運営者や上層の管理者だけでなく、実際に現場で勤務する職員も含めて検討する方がよいアイデアが生まれやすいです。  

会議などでチームが集まって、アイデアを出し合うスタイルが一般的です。それでもよいアイデアが得られない場合には、チャット機能や意見箱などを用いて、いつでも気軽に意見提示ができる環境を整えるのもよいでしょう。  

目標を明確にする

具体的な実践内容が決まったら、実践前に目標を明確にして計画を立案する必要があります。施策を実施する期間・タイミング・場所・対象者・方法などを具体的に決定して取り組んでいきます。  

さらに、施策を実施することにより発生するリスクや問題などもあらかじめ想定しておくと安心です。施策の実施時期などの目標を明確に定めて、目標達成に向けた具体的な計画を立案して介護業務改善に取り組みましょう。  

効果を定期的に振り返る

介護業務の改善に向けて具体的な施策に取り組む中で、定期的に振り返りを行い効果を測定することも大切です。実施している施策が、施設にとっての最善の方法ではない可能性もあります。  

実施した施策に対して、介護現場の職員がどのように感じているのか、あるいはより効果的な業務改善の方法はないかなどの意見を募るとよいでしょう。施策の実施・振り返り・内容の見直しを繰り返し、最良の方法を見出す地道な努力が必要です  

介護業務改善を成功させるポイント

介護業務の改善を成功させるためには、押さえておきたいいくつかのポイントがあります。介護業務をこなしながら改善に向けた施策に対応する職員の負担を考慮して、無理なく取り組むことが大切です。   介護業務改善を成功させるポイントとして、主な項目を以下に2点紹介します。  

  • できる部分からスモールスタートで取り組む
  • 現場で働く職員に負担をかけすぎない

できる部分からスモールスタートで取り組む

介護業務の改善を行う際は、できる部分からスモールスタートで少しずつ取り組むことが大切です。複数の施策をまとめて実施したり、業務を大幅に変える大規模な施策に取り組んだりすることは、現場で働く職員に大きな負担となってしまいます。  

最初は比較的簡単な施策から取り組んで、徐々に職場環境に変化をもたらしていく方が、職員の負担を軽減できます。簡単な施策の取り組みに成功すれば、改善に向けてのモチベーションを高める効果も期待できるでしょう。  

現場で働く職員に負担をかけすぎない

介護業務の改善に取り組む際は、現場で働く職員に負担をかけすぎないように配慮することが大切です。業務改善を目指して従来と異なる取り組みをすることは、職員にとって負担であることを忘れないようにしましょう。  

たとえば、課題の洗い出しのため職員に残業を強いるのは、本末転倒です。本業に支障を来している場合には、業務改善の内容に問題があると考え、計画の見直しをする必要があります。介護業務の改善自体が目的にならないよう、職員の負担を抑えながら取り組むことが肝要です。  

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引用:シエノワ公式HP

介護業務の改善は、職員への負担に配慮しながら、計画的に実施する必要があります。しかし、従来の業務をこなしながら改善に向けた取り組みをすることが難しいと感じている経営者の方も多いのではないでしょうか。  

介護業務の改善を目指す際は、是非シエノワのサービス導入を検討してみてください。シエノワは、介護記録など施設における情報を職員間あるいは利用者の家族と簡単に共有できるシステムです。  

導入も簡単で、介護業務改善における職員にかかる負担を最小限に抑えられます。情報共有以外にも多数の機能を有しており、施設ごとの課題解決に有用なツールです。介護業務改善に向けて、シエノワのサービスをチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

人材不足や高齢化による介護サービス需要の増加などを背景に、介護現場における業務改善の重要性が高まっています。介護業務改善のためには、3Mの削減や5Sの遂行などが重要です。  

介護業務改善は、職員への負担を抑えながら計画的に実施する必要があります。ICTツールの導入など、施設の状況に見合った最適な取り組みを実施することも大切です。  

介護業務の改善に取り組む際は、ぜひシエノワのサービスをチェックしてみてください。手軽に導入できるツールで、情報共有などさまざまな便利機能が備わっています。

 

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