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介護記録でテンプレートを活用するべき3つの理由と5つのコツを紹介

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介護記録でテンプレートを活用するべき3つの理由と5つのコツを紹介

介護記録とは、介護事業者が介護サービスの内容や利用者の健康状態を記録します。これは、介護保険法により義務付けられています。保管期間は2年〜5年で、記録方法は介護事業所によって様々です。 今回は、テンプレート化した時に記入すべき項目と、誰でも見やすい介護記録にするためのコツを5つご紹介します。介護記録はテンプレート化しなくても作成できます。しかし、テンプレートは慣れると書きやすく、共有しやすいシステムなのでぜひ参考にしてください。

介護記録にテンプレートを活用するべき3つの理由

介護記録をテンプレート化することに理由があります。その理由は、誰が見てもわかるものでなければいけないからです。また、テンプレート化することによって、様々なメリットも発生します。

  • 情報を統一できる
  • スムーズに介護記録が書ける
  • 介護業務効率が上がる

主に、上記の理由がテンプレートを活用するべき理由になります。まずは、これらの理由が本当に介護職にとってメリットになるか詳しく紹介していきます。

情報を統一できる

介護記録をつける最大の目的は、利用者の情報共有です。介護の現場では、介護する人の他に看護師や相談員、リハビリ職の人など沢山の職種の人が携わります。また、ひとりのスタッフが複数の利用者の介護をするのが当たり前です。 そういった状況の場合、口頭での情報共有だけでは利用者の細かい状況まで把握するのは難しいでしょう。それらを可能にするには、介護記録をテンプレート化することが一番です。そうすれば、情報の行き違いなども防止できます。 利用者に携わる人は、それぞれ違う視点から利用者の状況を把握しています。それらをしっかり介護記録に残すことにより、利用者に快適なサービスを行うことができるはずです。

スムーズに介護記録が書ける

いきなり介護記録を記入しようと思っていても、何を書いていいのか分かりません。日記のように綴ったとしても、利用者の状態をきちんと把握できる文章にはならないでしょう。だからといって箇条書きにすると、何が重要なのか見落とす可能性があります。 そこで、介護記録のテンプレート化を実施します。テンプレートというのは、あらかじめ決まった文章や言葉が書かれているため、自分で文章を考える手間が省けます。また、もし自分が忘れていた状況があったとしてもテンプレート化によって、その状況をもう一度考えるきっかけができるはずです。 記入漏れがなくなると、よりよい介護サービスを利用者に提供することができます。万が一の事故も介護記録のおかげで未然に防ぐこともできるようになるのです。

介護業務効率が上がる

介護記録をテンプレート化することによって、記入時間の時間短縮が可能になります。すでに項目が用意されているため、考えることなく書くことができるでしょう。また、介護記録を見直すことが必要な場合、自分が見たい項目を探すだけなので容易に閲覧できます。また、利用者の家族への状況説明にも大いに役立ちます。 最終的にはケアプランの立案や介護保険請求の証拠にもなります。そうする事で、他の介護業務や利用者との時間を作ることができて、結果的に作業効率の大幅アップに繋がります。

介護記録をテンプレート化する方法

介護記録をテンプレート化するには、2通りの方法があります。

  • ベースとなるテンプレートを作成する
  • 介護記録の書き方をスタッフで共有する

介護現場はそれぞれ違います。規模や利用者の人数、地域によっても現場の状況は全く違うでしょう。介護記録をテンプレート化するためにも、多少の時間を有するかもしれません。自分の介護現場に最も適する方法を選択し、利用者に快適なサービスを提供することを心がけてください。

ベースとなるテンプレートを作成する

テンプレート化を実施している介護現場では、チェック式と複写式の記録用紙を使っています。すでに項目が記載されている記録用紙を購入し、複写用紙であれば保管用と閲覧用などで分けることができます。 また、介護現場によっては必要・不必要な項目も発生するので、スタッフ同士で話し合いオリジナルの記録用紙を作るのも方法の1つです。その際には、介護記録をデジタル化することも有効です。 シエノワは、介護記録を電子化して管理するための専用ソフトウェアなので、テンプレートを作成する際の無駄な労力も最小限に抑えられます。

 

介護記録の書き方をスタッフで共有する

テンプレートといっても、かしこまった記録用紙を作成しなくても問題ありません。何を書くかをスタッフ間で共有するだけでも業務の効率化につながります。介護記録の記入が上手いスタッフを真似するだけでも違うでしょう。 スタッフ間で共有するのが難しいのであれば、介護記録記入の勉強会を開催するのも1つの手段です。そうすれば、細かい相違もでず正確な介護記録が作成できます。また、専門用語を使わない、語尾はですます調などの決まりだけでも見やすくなります。

介護記録でテンプレート化するべき項目

介護記録もたくさん項目があればいいということではありません。業務の効率化を図るのであれば、必要な項目は熟知しておきましょう。

  • 担当者の氏名・日付・時間
  • 利用者の健康状態
  • 利用者の様子や反応

最低でも上記の項目は必要です。その他の項目は、介護現場のスタッフで話し合い、お互い情報を周知すべき内容を候補として挙げてください。それをテンプレート化することで、わかりやすい介護記録が完成します。

担当者の氏名・日付・時間

これは、一番忘れてはいけない項目です。介護現場では1人の利用者に対し、複数のスタッフが介入します。スタッフによっては行う介護サービスも違うはずです。 円滑に引き継ぐためにも氏名は忘れず記入しましょう。また、氏名のほかに「介護士」「看護師」などの役職も記名したらよりわかりやすいです。 日付や時間も重要です。利用者の健康状態は日々変わります。日付や時間の記入を疎かにすると、細かな利用者の状態を把握することができません。 例えば、利用者の食事の状況を記入していても、それが朝なのか夕方なのかわからなければ、状態を把握したことにはならないのです。介護記録は日記とは違うので、常に日付や時間を気にして記入しなければ、意味がないことを理解しましょう。

利用者の健康状態

介護される利用者の健康状態には、いつも注意を払わなければいけません。ただ単に「元気だった」「調子が悪そうだった」と記入しても他のスタッフには具体的な健康状態が伝わらないです。「調子が良かったのでお散歩をした」や「いつもよりご飯を食べる量が少なかった」のように客観的事実を記入しましょう。 また、健康状態を数値化することによって、判断することも効果的です。見た目で判断できない時は、一番有効な手段になるはずです。毎日の検温や血圧測定、ご飯の食べた量を確認した時間と一緒に記入することで、日々の体調管理に役立ちます。

利用者の様子や反応

利用者とのコミュニケーションも介護記録でテンプレート化する項目のひとつです。例えば、いつも挨拶を返してくれるのに無反応だった場合、機嫌が悪かっただけと判断してしまうかもしれません。 しかし、同じ反応が毎日続くなどいつもと違う行動を取っていた場合、重大な病気が隠れている可能性があります。また、快方に向かう様子が見られた時も細かく記入すれば、今後のケアサービスの改善につながるでしょう。 介護記録は業務の最後に記入することが多いので、常にメモ用紙などを持ち歩き利用者の様子を把握することが大切です。

介護記録でテンプレートを活用する5つのコツ

介護記録をテンプレート化した場合、以下のように誰でも見やすくするためのコツがあります。

  • 書き方のマニュアルを共有しておく
  • 項目ごとに簡単に記入できるようにする
  • 手書きの自由記述欄も作成しておく
  • テンプレートを埋めることを目的としない
  • 複数のテンプレートを用意しておく

介護現場では、介護記録を記入する以外にもたくさんの仕事があります。そのため、介護記録を活用できれば、より利用者に対する介護サービスができるに違いありません。

書き方のマニュアルを共有しておく

例えば、「専門用語を使わない」や「結論から書く」などの書き方を共有しておけば、時間短縮につながります。前述でも説明した通り、介護記録は介護に携わる様々な介護職の人が閲覧します。 また、介護職の知識がない利用者の家族が見ることがあるかもしれません。そういった場合、専門用語を使用すると、読めなかったり誤解を招いたりする可能性があります。そのため、書き方のマニュアルがスタッフに共有されていれば、誤解が少なくなるでしょう。 さらにスタッフ側で言えば、介護記録に使える言葉をまとめたり、マニュアル表を配布したりすることが有効です。そうすることで、どのように表現すればよいかの迷いはなくなるので考える負担は軽減されます。

項目ごとに簡単に記入できるようにする

介護記録をテンプレート化するなら、チェック項目を作ったり、数字を記入するだけだったりすれば誰でも簡単に記入することができます。例えば、食事の食べた量も「沢山」や「半分」という抽象的な表現ではなく「10/10」や「5/10」と数値化する方が明確です。 排せつや水分チェックも表にすることによって、ひとめで利用者の状態がわかるはずです。利用者の健康状態は経過観察で見ることが基本なので、できるだけ簡略化することを心がけましょう。 ただ、簡単すぎてパッと見たとき何が書いてあるか理解できなければ意味がありません。重要な項目や必ず見てほしい項目に関しては、チェックだけではなくひと言記入することも視野にいれてください。

手書きの自由記述欄も作成しておく

Above view of senior man sitting at table with laptop and filling insurance form according to online instruction

前述で説明した通り、手書きで記入する欄も作成することが必要です。記入した内容を簡単に読みやすくするためには、「5W1H」を意識してください。 これは、「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」を短縮した形です。全ての項目に5W1Hは必要ないと思いますが、意識するだけで容易に文章を作成することができます。 どう書いてよいかわからない人や記入に時間をかけたくないと考えている人は、この書き方を覚えておくとよいでしょう。

テンプレートを埋めることを目的としない

立派なテンプレートが完成しても、全ての項目を埋めることが目的ではありません。自由に記述する欄が空欄でも全く問題はないのです。ただ、利用者の健康状態を知るために最低限必要な情報は必ず記入してください。 また、書き忘れたからといって記憶をたどり適当なチェックをしても、問題が起きるだけです。記入を忘れたときは、その旨を上司に正直に報告し判断を仰いでもらうのが得策でしょう。 テンプレートはあくまでも介護記録を残したおくための手段です。日ごろから利用者に真摯に向き合って接していれば、おのずと利用者の健康状態はわかるはずです。

複数のテンプレートを用意しておく

テンプレートは、1種類だけという決まりはありません。表現方法に悩んだ時、複数のテンプレートを用意しておけば、時間がない日でもきちんと介護記録の記入ができます。 また、介護記録自体も介護サービスの内容によっては一覧表が何枚も必要なことがあります。中身は利用者の日常的な行動が記入されている介護記録から、食事の回数や入浴状況の記録を数値化する一覧表などがあります。 しかし、介護記録のテンプレートを作成するのに時間をかけて書くのは本末転倒です。できるだけ時間をかけずにわかりやすい介護記録を作成することを心がけましょう。

介護現場のICT化でさらに効率良く介護記録を作成

ICTというのは、スマートフォンやパソコンなどの様々な形状のコンピューターを使った情報処理や通信技術のことです。すなわち、介護記録を電子化することによって業務効率が高まることにつながります。 これは、厚生労働省でも調査し結果が報告されています。例えば、紙媒体で介護記録を作成する時間と比べると、電子化により時間を30〜60分短縮することができるのです。また、情報共有の実感を約88%の人が実感したという報告もあるのです。 しかし、パソコンやICTに関して苦手意識があるスタッフもいます。今まで複写だった介護記録が、いきなり電子化して戸惑うことは当たり前のことです。そのような場合は、電子化する前に意義や目的を説明し納得してもらうことが必要です。 引用元:ICT導入支援事業 令和3年度 導入効果報告取りまとめ|厚生労働省HP

「シエノワ」なら介護記録テンプレートも活用・共有可能

自身の介護現場が電子化する際、システム選びに悩むかもしれません。そのような場合は、介護記録のテンプレート化ができ、さらに共有可能な「シエノワ」を検討してはいかがでしょうか。 シエノワは、介護記録を電子化して管理できる専用ソフトウェアです。複写で介護記録を保管している場合、過去の記録を探すのが大変だったり保管場所に困ったりすることもあるでしょう。しかし、シエノワなら膨大な介護記録があっても簡単に検索できるし保管場所の心配をすることはありません。 さらにスタッフと利用者、さらに家族間での情報共有が簡単に行えます。そうすれば、よりよい介護サービスができること間違いなしです。ぜひ下記から資料を参考にしてください。

 

まとめ

介護現場での過酷な労働は、今までニュースとしても取り上げられました。そのような現場を減らすためにも、シエノワは有効な手段と言っても過言ではないでしょう。なぜなら、シエノワを使って介護記録を電子化することにより、業務効率があがるからです。 また、スタッフ同士や利用者の家族間で情報共有することができれば、新たなコミュニケーションがうまれてきます。しかしICTの苦手意識や知識不足によって、介護記録のテンプレート化を拒むケースもあることは確かです。 そのようなときは、テンプレート化によるメリットが多いことや作業効率が高まることを理解してもらいましょう。 シエノワはきっと介護現場を改善してくれる方法のひとつとなります。ぜひ一度資料を請求して検討してみて下さい。

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